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「ランダムマッチング」条件に属するペア内の2人のうちで、中間レポート課題の点数が高いもの(成績上位層)と低いもの(成績下位層)に分け、それぞれがピア・ラーニング活動でどう成績を向上させたか分析を行った。それによると、「ランダムマッチング」条件に属する成績下位層は、「ソーティング」条件に属する学生に比べ、ピア・ラーニング活動が成績上昇に与える効果が平均5点以上も大きかった(Kamei and Ashworth (forthcoming)のTable 3.AのI.ii列)。一方で、成績上位層は成績下位層と強制的にペアとなり討議を行ったわけであるが、成績上位層の成績がそれにより足をひっぱられることはなかった。 この能力差の大きいペア内でのピア・ラーニング活動の強い正の効果は2つの効果で説明できる。1点目はいわゆる恥(shame)やプライド(pride)などの社会的効果(social effects)である。自身のペアレポート課題はパートナーに開示され採点・評価されるが、同時に自身にはパートナーのレポート課題が与えられ評価する。学生が自らの低いパフォーマンスを認識する場合には負の社会的効果を受け、逆に高いと認識する場合には正の効果を享受する(例: Bowles and Gintis, 2015)。このようなパフォーマンス情報がもたらす心理的効果は、学生にとって自主的学習を強化する動機となり得る。2点目はいわゆる相互学習効果(mutual learning effects)である。これは、能力が高いメンバーが強い社会的選好など非利己的選好を有する際に生まれる効果である。その場合に能力の高いメンバーは、能力の低いメンバーの理解を助けるようにコストをかけてでも教育する動機を持つが、ペア内での能力差が大きいペアほど高い効果が期待できる。 近年の労働経済学・教育経済学文献では能力別にピア・グループを分けることのメリットも示されている。これは、ピア・グループにおける教育担当がグループの能力・スキルに応じて柔軟に指導活動を展開できるためである(Duflo et al., 2011)。一方で、本実験結果は、企業組織や教育の場でピア・ラーニング活動が重要な場合には、能力などが異質なメンバーで構成されるピア・グループを持つ方が有益である可能性を示唆する。このことは、企業組織でピア・グループを設計する際に、同グループ全体への指導や教育の効果と、メンバー同士でのピア・ラーニングの有益性のどちらが重要かを比較衡量する必要性や、両方の効果が期待できるべく必要に応じてピア・グループを重層的に設けるメリットを示している。 わが国の生産性維持には労働生産性の向上が不可欠である。企業や役所を問わず、経験者採用の普及など人材の流動化が一般的となり、OJTでない教育研修・能力開発も活発化し始めた昨今では、職場における労働者間の能力・スキル・個人特性の異質性が以前に比べてずっと高くなった。しかしながら、このような『労働移動』『リスキリング』がもたらす労働者間での波及効果も期待し、組織内でのピア・ラーニング方法や人材管理に関する詳細な設計が今後ますます重要になっていくと推測される。 参考文献 Kenju Kamei, John Ashworth, forthcoming, “Peer Learning in Teams and Work Performance: Evidence from a Randomized Field Experiment.” Journal of Economic Behavior & Organization. Barton Hamilton, Jack Nickerson, Hideo Owan, 2003. “Team Incentives and Worker Heterogeneity: An Empirical Analysis of the Impact of Teams on Productivity and Participation.” Journal of Political Economy, 111(3), 465-497. Casey Ichniowski, Kathryn Shaw, Giovanna Prennushi, 1997. “The Effects of Human Resource Management Practices on Productivity: A Study of Steel Finishing Lines.” American Economic Review, 87(3), 291-313. Samuel Bowles, Herbert Gintis, 2005. “Prosocial emotions,” in L. Blume, S. Durlauf (Eds.), The Economy as a Complex Evolving System III: Essays in Honor of Kenneth Arrow, Oxford University Press, Oxford: 337-367. Duflo, Esther, Pascaline Dupas, Michael Kremer. 2011. “Peer Effects, Teacher Incentives, and the Impact of Tracking: Evidence from a Randomized Evaluation in Kenya.” American Economic Review, 101(5), 1739-1774. Kenju Kamei, Thomas Markussen, forthcoming. “Free Riding and Workplace Democracy – Heterogeneous Task Preferences and Sorting.” Management Science. ツイート 2023年1月31日掲載 印刷 この著者の記事 「自制能力」が低水準の時 人はルール強化を望む 2024年3月29日[新聞・雑誌等への寄稿] 民主的カルチャーがあれば、短い労働時間で高い生産性の実現が可能だ 2023年12月15日[コラム] レバレッジ効果―ジレンマの解決のために遂行される制度が機能する条件とは? 2023年6月21日[Special Report] ピア・ラーニングの効果を高めるには能力差のあるペアを作るのが有効だ 2023年1月31日[Special Report] 職場での低い生産性や怠業行動は好きでもないタスクが割り振られた労働者に多く現れる 2022年5月13日[コラム] コラム・寄稿 コラム Special Report EBPM Report フェローに聞く フェローの連載 世界の視点から 特別コラム 新聞・雑誌等への寄稿 特別企画 経済産業ジャーナル 情報発信 ニュースレター 更新情報RSS配信 Facebook X YouTube 研究テーマ プログラム (2024-2028年度) プログラム (2020-2023年度) プログラム (2016-2019年度) プログラム (2011-2015年度) 政策研究領域 (2006-2010年度) 経済産業省共同プロジェクト プロジェクトコンテンツ 調査 フェロー(研究員) 論文 ディスカッション・ペーパー(日本語) ディスカッション・ペーパー(英語) ポリシー・ディスカッション・ペーパー(日本語) ポリシー・ディスカッション・ペーパー(英語) テクニカル・ペーパー(日本語) テクニカル・ペーパー(英語) ノンテクニカルサマリー 英文査読付学術誌等掲載リスト Research Digest 政策分析論文 調査レポート 論文検索サービス 出版物 RIETIブックス(日本語) RIETIブックス(英語) 通商産業政策史 著者からひとこと RIETI電子書籍 年次報告書・広報誌(RIETI Highlight) その他出版物(日本語) その他出版物(英語) イベント シンポジウム ワークショップ BBLセミナー 終了したセミナーシリーズ データ・統計 JIPデータベース R-JIPデータベース CIPデータベース JLCPデータベース 日本の政策不確実性指数 産業別名目・実質実効為替レート AMU and AMU Deviation Indicators JSTAR(くらしと健康の調査) RIETI-TID 長期接続産業連関データベース マイクロデータ計量分析プロジェクト 海外直接投資データベース ICPAプロジェクト リンク集 コラム・寄稿 コラム Special Report EBPM Report フェローに聞く フェローの連載 世界の視点から 特別コラム 新聞・雑誌等への寄稿 特別企画 経済産業ジャーナル RIETIについて 個人情報保護 ウェブアクセシビリティ方針 RIETIウェブサイトについて サイトマップ ヘルプ お問い合わせ 経済産業省 独立行政法人経済産業研究所(法人番号 6010005005426) 当サイト内の署名記事は、執筆者個人の責任で発表するものであり、経済産業研究所としての見解を示すものでは有りません。掲載している肩書や数値、固有名詞などは、原則として初掲載当時のものです。当サイトのコンテンツを転載される場合は、事前にご連絡ください。 "ページの先頭へ戻る

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